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循環器疾患

一般の方には明確な定義がわかりづらい”循環器”について解説致します。

循環器医療は予防医学であり、救急医療であり、慢性疾患である。
循環器の疾患名とその症状、処置、手術、一次予防・二次予防について解説致します。

心不全

心臓は1日に、約10万回ほど、収縮と拡張を繰り返しています。心不全というのは病名ではなく、さまざまな原因(心筋症、不整脈、弁膜症、呼吸障害、腎障害、肝障害など)によって、 このポンプの働きに障害が生じて、いろいろな症状を引き起こしている状態を指すものです。心不全には大きく分けると、急激に起こる急性心不全と、慢性心不全があります。 急性心不全には、心臓を養っている血管(冠動脈)が急激に詰まって、血液が流れなくなり、心筋が死んでしまう心筋梗塞や、突然発症した不整脈によって、 急激にポンプの働きが弱くなり、短期間に心機能が悪化する場合などがあります。

一方、慢性心不全とは、さまざまな疾患が原因で、長年にわたって心機能の低下を認め、心不全症状(息切れ、倦怠感、吐き気、めまい、ふらつきなど)を認める場合をいいます。 慢性心不全の原因は、高血圧、糖尿病、脂質異常症、肥満、喫煙などによって、心筋症や不整脈を引き起こしたり、突然起こる弁膜症によって、徐々に心機能が低下することが 挙げられます。高齢になる程、その病気を患っている率が上がり、メタボリックシンドロームなど、生活習慣病を患っているほど、その危険性が高まります。ガンなどの悪性新生物に 次ぐ、日本人の死因の第2位が心臓血管死であり、その80%に虚血性心疾患(狭心症や心筋梗塞など)が関与していると言われています。言い換えるならば、 メタボリックシンドロームなどの生活習慣病を予防または、早期発見早期治療を行うことにより、心臓血管死のリスクを下げることが可能となります。

虚血性心疾患

虚血性心疾患とは、心臓を栄養する血管(冠動脈)が動脈硬化により、血管内腔が狭くなり、心臓にいく血液の流れが悪くなっている状態です。だんだんと冠動脈の血管内腔が狭くなり、 動いた時(労作時)に胸が痛くなるのが、労作性狭心症です(別名を安定狭心症)と言います。この疾患の特徴は、動いて心臓に負担がかかる時に、胸痛や胸部圧迫感、背部痛、 肩の痛みが起こりますが、安静にすると症状が和らいでいきます。しかし、次第に悪化すると、あまり動かなくても、胸痛などの自覚症状が出現するようになり、おとなしく安静にしていても、 自覚症状が出現するようになります。この状態を不安定狭心症と呼びます。不安定狭心症とは、言い換えると、安定狭心症が悪化し、心筋梗塞の一歩手前となっている状態です。 この状況では痛みの程度と頻度が高くなってきます。安静にしていても胸痛が出現し、ずっと続いてしまう状況が急性心筋梗塞です。この状況となると、冷や汗や激しい胸痛、 呼吸苦などが出現します。目安として、症状が30分以上継続する時には、心筋梗塞が疑われますので、出来るだけ早く、病院を受診しましょう。自覚症状が強い時には、 我慢せずに救急車を要請することをお勧めします。

虚血性心疾患(狭心症、心筋梗塞など)の原因としてあげられるのが、冠危険因子です。冠危険因子はたくさんありますが、その中でも、重要なものを5大冠危険因子と呼びます。 5大間危険因子とは、高血圧症、糖尿病、脂質異常症(高コレステロール)、喫煙、肥満です。血の繋がっている家族に、心臓病の人がいる場合には、より一層気をつけましょう。 これらの冠危険因子は、あればあるほど、虚血性心疾患などの危険性が高まります。イメージとしては、1+1=2ではなく、2.3倍や4倍にもなっていくイメージです。 一つひとつの疾患をコントロールしていくことにより、リスクは低くなります。心筋梗塞を起こした時の、死亡率は、一般的に、自宅で様子を見た場合には50%程度、病院を受診した時には 10%前後と言われております。心筋梗塞の重症度によっても、死亡率は変わりますので、一概には言えません。現在のように医学が発展しても、発症すると10人に1人は死亡するという 恐ろしい病気です。急性心筋梗塞の治療には、薬物療法と血行再建術があります。

血行再建術

血行再建術には大きく分けると、観血的と非観血的方法があります。観血的手術は、心臓血管バイパス術です。バイパスとは流れが悪くなった先の場所に、橋渡しをして流れを良くする方法です。 余談ではありますが、道路にもバイパスがあります。例をあげると、五街道があります。古くからある街道は細く曲がりくねっており、その周囲には家などの建物があるために、 その外側に太く真っすぐな道路を建設しています(東海道、水戸街道、日光街道、甲州街道、中山道)。考え方は同じです。狭くなってしまった冠動脈の先のところに、新たに血管を繋ぎ、 流れを良くするやり方です。バイパスの方法には色々とありますが、冠動脈の場合には主に、自分の血管を使用します。内胸動脈、胃大網動脈、橈骨動脈、大伏在静脈などを使用します。 基本的には、胸の真ん中にある胸骨を切り開き、胸骨直下にある心臓の血管(冠動脈)に、先ほど述べた血管を吻合します。年々技術が改善し、状態にもよりますが、 臓を拍動したまま手術する方法(Off-pump bypass)や最小限の切開(肋骨の一部を切って行う)で手術する方法(MICS)等があります。

非観血的血行再建術とは、前述の献血的な手術(血を見る手術)に対して、比較的出血の少ない手術のことを指します。主に、経皮的冠動脈インターベンション(PCI)という方法です。 この方法は、以前までは経皮的冠動脈形成術と呼んでいました。具体的には、手首、肘や足の付け根の血管(動脈)から、シースと言う名の細い2〜3mm程度の管を血管内に入れ、 0.3mm程度の、髪の毛の細さの、針金を冠動脈まで通し、狭くなった血管をバルーン(風船)やステント(金属製のスプリング状の筒)を使用し、血管を拡張する方法です。 この方法であれば、入院期間も短く、術後の合併症も一般的には少ないと言われています。巷で言われている、カテーテル治療(風船治療)のことです。心臓バイパス術と同様に、 器械や技術の進歩がめざましい分野です。急性心筋梗塞を起こした時には、主に第一選択として用いられることが多いです。

心臓弁膜症

心臓には4つの部屋があり、その各部屋の間には、血液が逆流しないように、逆流防止弁が付いています。右心房と右心室の間にあるのが、三尖弁。 右心室と肺動脈の間にあるのが、肺動脈弁。左心房と左心室の間にあるのが、僧帽弁。左心室と大動脈の間にあるのが、大動脈弁です。弁が肥厚し、開閉が困難となり、 弁が開きにくくなるのが、狭窄症です(大動脈弁狭窄症、肺動脈弁狭窄症、僧帽弁狭窄症)。逆に弁の一部の構造が破壊され、逆流弁が正常に機能しなくなるのが、 閉鎖不全症です(大動脈弁閉鎖不全症、肺動脈弁閉鎖不全症、僧帽弁閉鎖不全症、三尖弁閉鎖不全症)。弁膜症の原因として、若い頃に高熱を出したのが、原因となる、リウマチ熱や、 加齢に伴い弁にカルシウムが沈着していく、石灰化などが挙げられます。弁膜症の種類によっては、突然の外傷や心筋梗塞などによって起こるものもあります(僧帽弁閉鎖不全症)。 歯科治療などの後に、最近が血液内に侵入して起こる、感染性心内膜炎などにも、注意が必要です。弁膜症の初期は、症状がないことが多く、健康診断や病院を受診した時に、 聴診によって発覚することも多いです。

早期発見のためには、結構診断を定期的に受けることや、心電図、胸部レントゲン、心エコーを受診することが重要です。 弁膜症の治療方法としては、残念ながら薬物療法はなく、一般的には観血的な手術により治療を行うことになります。しかし、手術も早く行えば良いというものではなく、 十分経過観察を行ったのちに、年齢や弁膜症の重症度、進行具合を総合的に判断し、手術の適応があるかないかを判断していきます。若い頃から、弁膜症を指摘されているにもかかわらず、 病気の進行もないため、一生手術をしないでも良い方もいます。手術の方法も、心臓バイパス術同様に進歩しており、MICSと呼ばれる、小切開による低侵襲な手術法や、 大動脈弁狭窄症においてはTAVIと呼ばれる、カテーテルを用いて人工弁を留置する方法も開発されています。重症の僧帽弁閉鎖不全症には、Mitral clipと呼ばれる、 カテーテルを用いて行う非観血的手術も行われるようになってきました。もちろん全身状態や、弁の状況に応じて、手術的適応は変化しますが、10年前と比較すると技術の進歩は目を 見張るものがあります。

大動脈瘤

胸やお腹の太い血管(大動脈)が、主に動脈硬化が原因で、血管壁が脆くなり、風船のように拡張してしまうのが、大動脈瘤です。血圧のストレスに負けて、年々血管が拡張してしまうと、 最後には破裂してしまいます。血管には通常100〜200mmHg程度の圧がかかっていますので、仮に大動脈瘤が破裂してしまった場合には、死亡率は90%程度のなり、救命は困難です。 治療法としては観血的な手術(人工血管置換術)と非観血的手術(経皮的ステントグラフト留置術)があります。ステントグラフとは、ステントに人工血管を挟み込んだものを、 カテーテルを利用し、病変部に留置してくる方法です。現時点での手術の基本は観血的な手術ですが、条件があえば非観血的な手術で代用できることも多くなってきました。 大動脈瘤の予防には、冠危険因子(高血圧、糖尿病、脂質異常症、喫煙、肥満など)をコントロールすることが有効です。病気の進行を遅らせるためにも、同様のことが重要です。 胸部大動脈瘤と腹部大動脈瘤では、手術適応が違い、胸部は直径6cm、腹部は直径5cmにまで拡大した頃が、ベストなタイミングです。しかし一部の大動脈瘤では、お餅が膨れた時のように、 片側だけが急激に拡張してくるタイプ(嚢状)もあります。
このタイプ(嚢状大動脈瘤)においては、通常型と比較し破裂のリスクが高いことがわかっており、 早急に手術が必要になることが多いです。

急性大動脈瘤

大動脈瘤は徐々に血管が拡大していくのに対し、急性大動脈瘤は、ある日突然激痛とともに、血管が裂けてしまう病気です。通常大動脈は内膜、中膜、外膜の他に、その間を内弾性板、 中弾性板という結合組織で構成しています。冠動脈や脳底動脈とは異なり、高い血圧に耐えうるように、強い構造となっています。動脈硬化や、一部の遺伝的原因により、ある日突然に、 内膜と中膜の間に亀裂が生じ、一気に大動脈全体が内膜と中膜から剥がれてしまい、血圧に耐えられなくなる病気です。自覚症状としては、激しい胸背部痛です。 大動脈は背骨に近いところを走行しますので、背骨付近に激しい痛みが出現し、背骨に沿って痛みが移っていくことが多いです。腹部に解離を生じた場合には、腹痛や、腰痛がひどく、 ぎっくり腰と勘違いされることもあります。
急性大動脈解離には、大きく分けると、スタンフォードA型とスタンフォードB型があります。ポイントとしては、心臓からすぐに出たところの上行大動脈が裂けているかどうかです。 上行大動脈が裂けていると、スタンフォードA型で裂けていないとB型です。B型は入院し厳格な血圧管理を行い、経過観察を行っていくことが多いですが、A型の場合は、 24時間以内に急変する可能性が高いため、速やかに緊急手術のできる病院に転院し、必要があれば手術を受けることが多いです。A型は死亡率が高いため、一刻も猶予はありません。 血圧の左右差がでて気がつくことが多いです。心エコーにより、診断がつく場合もあります。疑わしい時には、緊急で造影CTを行い診断します。ご家族に、同じ病気の方がいる場合には、 要注意です。

不整脈

通常心臓は、右心房の中にある洞結節と呼ばれる自己のペースメーカーによって、規則正しく収縮しています。心臓の中には目には見えない、電線のようなものが張り巡らされており、 心房→心室→心房→心室の順番に収縮しています。しかし、不整脈を起こすと、本来規則正しく収縮していた心臓のリズムが不規則となり、動悸として自覚症状を感じるようになります。 動悸にはいろいろなタイプがあり、大きく分けると、脈が飛ぶ(結滞)するものと、脈がドキドキと早くなるものがあります。不整脈の種類は多く(心室細動、心室頻拍、心房細動、 心房粗動、発作性上室性頻脈、洞不全症候群、完全房室ブロック、心室性期外収縮、上室性期外収縮)、ある不整脈に対する治療法は、他の不整脈には禁忌(やってはいけない)となる ことが多いです。

動悸の原因を解明するためには、まず心電図は必要不可欠ですが、発作が起こっていない時に検査しても、検出することはできません。そこで、次に行うのがホルター心電図です。 これは心電図を24時間つけっぱなしにし、なんとか不整脈を心電図で捉えようとした方法です。私は不整脈を説明する際に、よく魚料理を例にあげます。目的の魚を捕まえるために、 釣り糸をたらし、見事釣り上げられるのがベストです(これが12誘導心電図)。しかし、魚の数が少ない時にはいくら釣り糸を垂らしても、捕まえることはできません。そこで、 今度は魚が多そうなところを予想し、網をかけるのです(これがホルター心電図)。しかし、その予想が外れれば、やはり魚を捕まえることはできません。もし、鯛の刺身をイメージし、 包丁を研いでいても、釣り上げた魚がアンコウであれば、やはり刺身では食べられません。このようにそれぞれの魚には適した調理法があるため、他の魚のための調理法を用いても、 うまくいくこともありますが、逆効果となることも多いです。不整脈の治療も同様です。なかには重篤な不整脈があり、緊急に対処しなければならない場合もありますが、 基本的には発作時の心電図を実施することが先決となります。重篤な不整脈の場合には、心停止したり、失神したりするので、自覚症状で判断できます。なかには、 何回ホルター心電図を行っても、発作時の不整脈を捉えることができない場合には、植込み型ループレコーダーというUSBよりも小さいものを心臓の近くの胸の皮膚の下に、 一時的に植え込みます。これは最長3年間持つので、常に不整脈を監視していることができます。植込みは局所麻酔で簡単に行えます。抜去するのも同様で簡単です。

不整脈の治療には薬物療法、機械の移植、カテーテルアブレーションの3種類があります。薬物療法はそれぞれの不整脈に合わせた薬の内服です。機械の移植とは、 主に洞不全症候群や完全房室ブロックにペースメーカーを植え込んだり、持続性心室頻拍や心室細動を起こし、失神したことがある人に植込み型除細動器(ICD)を植え込んだりします。 また、重症の慢性心不全の方に、両室ペーシング機能付き植込み型除細動器(CRTD)を受け込んだりします。簡単に出つ名しますと、脈が遅くなってしまう方には、ペースメーカーで脈を補ったり、 危険な不整脈が出てしまう方には、除細動器の植込みを行います。次にカテーテルアブレーションですが、カテーテル電極という細い電極を、 足の付け根や首の血管から心臓内に挿入し、不整脈が発生する場所や、回路を特定し、電気的に熱をかけ、焼灼するという方法です。この方法は基本的には、頻脈発作を起こす人に行います。 病気の種類によってもことなりますが、成功すると完治できる画期的な方法です。この分野の技術発展は著しく、約20年前から行われるようになっています。 20年前には治らないと言われていた心房細動も、現在においては、かなりの率で完治することが報告されています。心房細動は脳梗塞の原因となり、 寝た切りになってしまうことも多い病気です。定期的に心電図を行い、早く見つけると、カテーテルアブレーションを行えば、効率に完治できます。また、重篤な脳梗塞の原因は、 心房細動により左心房内に血栓ができてしまい、それが脳の血管を閉塞し、脳梗塞を起こすことが知られています。現在は、心房内の血栓を予防する抗凝固薬も開発され、 脳梗塞発症予防に貢献している。

睡眠時無呼吸症候群

睡眠時無呼吸症候群(SAS)とは、睡眠中に呼吸停止または低換気となり、著しい酸素飽和度の低下や脳波の覚醒を起こし、夜間に熟睡をすればするほど、疲れてしまう病気である。 日中の激しい睡魔に襲われ、交通事故や人為的なミスの原因として今日注目を浴びている。主な原因は舌根沈下という物理的な原因に寄って起こる、閉塞性睡眠時無呼吸症候群(O-SAS)と 呼吸中枢という脳の大事な部分の障害により起こる、中枢性睡眠時無呼吸症候群(C-SAS)とに分けられる。閉塞性の場合は、肥満が大きな原因の一つである。軽症であれば睡眠時に マウスピースを使用することによって、改善を見込めるが、重症であれば持続的陽圧換気(CPAP)の適応となる。睡眠時無呼吸と、高血圧、糖尿病、心不全、心筋梗塞、脳梗塞との 因果関係は証明されており、CPAPを用いて、治療を行うとそのリスクを下げられることも分かっている。中枢性睡眠時無呼吸症候群(C-SAS)は慢性心不全患者の50%に合併することが、 報告されている。

原因としては、心不全などによる二次的な原因や、脳梗塞等により、直接脳にダメージを受けたことによる場合もある。中枢性睡眠時無呼吸症候群の場合には、CPAPを用いると、 症状が悪化する場合があるので、アダプティブサーボベンチレーション(ASV)という新しい陽圧換気療法を持ちいる必要がある。睡眠時無呼吸の治療には、CPAPやASVのような、 補助呼吸装置を持ちいるだけではなく、減量や、減塩など、全身状態のコントロールも必要不可欠となる。いびきが酷く、夜寝ても日中眠くて仕方がない、太っている方は、 睡眠時無呼吸症候群の可能性があるため、一度専門医受診を勧めます。

小さい頃身体が弱く、すぐに風邪をひいたり、入院したりしていました。救急車にも何回か乗り、救急外来にも何度も受診してました。病院に行くと、劇的によくなり、 担当の小児科の医師は、神様のように見えてました。年上の従兄のお兄さんが、入院の手配をしてくれて、点滴をしてくれたことも、昨日のことのように思い出されます。 中学に入り、4つ上の兄が、医学部を目指すようになりました。根拠もなく、兄が医者を目指すのであれば、病人の気持ちがわかる自分の方が、向いているはずと、 医者になることを決意しました。

医学部4年の時の看護実習で、病棟の患者さんに言われた「医者が患者を治してくれるのは当たり前だけど、たとえ死んだとしても、どのくらいその医者が自分のことを 考えてくれたかということが、患者冥利に尽きる」という一言が、今でも胸に染み付いています。大学の校訓の「病気を診ずして、病人を診よ」という言葉を胸に、 常に患者側にたてる医師を目指してきました。当初の希望の小児科と最後まで迷いましたが、兄が小児科であったこともあり、全身状態を見ることができる循環器内科を選択し、 研修、大学院、臨床と勉強してきました。専門は循環器内科でありますが、総合内科専門医も取得し、できる限りさまざまな疾患の患者さんと、寄り添っていけるように努力してきました。 大学にいる時は、急性心筋梗塞や狭心症に対するカテーテル治療を多い時で、150件/年、ペースメーカー移植術50件/年やっていたこともあります。毎日、忙しく目の前の患者さんと 接するうちに、気がつけば卒後20年の月日が流れました。

大学病院では、最先端の医療、研究、教育が3本柱となっており、定期的にさまざまな施設への異動もありました。かかりつけの患者さんと幾度となく、お別れのご挨拶をするうちに、 前の病院に再度赴任した際に、前にお付き合いのあった患者さんが、「先生、帰ってきたんだ。また、診てよ。」と言われた一言が、非常に嬉しかったです。初心忘れるべからず! 患者さんと寄り添う医療を行うためには、そろそろ大学病院は潮どきかなと考えるようになりました。生まれ育った地元にて、少しでもみなさんのお役に立ちたいと、決意しました。 テレビやインターネットに、さまざまな医学的な情報が流れていますが、正しい知識だけでなく、残念ながら嘘も多いのが現実です。みなさんの些細な心配から、最先端の医療まで、 みなさんに合わせた最善の医療を提供したいと考えています。末長く宜しくお願いします。